つみたて投資枠と成長投資枠の違い【2026年8月】

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つみたて投資枠と成長投資枠、何が違う?結論から

NISA(少額投資非課税制度)には「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの枠があります。結論から言うと、違いは主に次の3点です。

  • 年間に投資できる金額の上限が異なる(つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円)
  • 買える商品の範囲が異なる(つみたて投資枠は長期・積立・分散投資に向くと国が定めた投資信託などに限定、成長投資枠は上場株式や幅広い投資信託が対象)
  • 買い方が異なる(つみたて投資枠は積立が基本、成長投資枠は積立にもスポット購入にも使える)

この記事では、この2つの枠の違いと使い分け方を、金融庁の公表情報にもとづいて解説します。なお、投資信託や株式は値動きのある商品で、購入時より価値が下がる(元本割れ)可能性があります。この点を理解したうえで読み進めてください。

(2026年8月時点の情報です。出典:金融庁)

制度の要点を表で確認

項目 つみたて投資枠 成長投資枠
年間投資枠 120万円 240万円
対象商品 長期・積立・分散投資に適した投資信託など(国の基準を満たしたもの) 上場株式・投資信託など(一部除外あり)
買い方 積立が基本 積立・スポット購入どちらも可
非課税保有限度額(生涯) 1,800万円(つみたて投資枠と成長投資枠の合計) 上記のうち成長投資枠は1,200万円まで
非課税保有期間 無期限 無期限
対象年齢 18歳以上 18歳以上
枠の再利用 売却した分の枠は翌年以降に再利用できる 同左

(出典:金融庁「NISAを知る」特設サイト、2026年8月時点)

つみたて投資枠と成長投資枠は併用でき、年間投資枠の合計は360万円です。ただし生涯で非課税運用できる金額(非課税保有限度額)は合計1,800万円が上限で、そのうち成長投資枠として使えるのは1,200万円までと定められています。非課税保有限度額の詳しい仕組みは、NISAの非課税枠はいくらまで?FPが解説【2026年8月】でも解説しています。

仕組みをもう少し詳しく

つみたて投資枠は、旧つみたてNISAの考え方を引き継いだ枠です。対象となる投資信託は、信託報酬(運用にかかる手数料)が一定水準以下であることなど、国が定めた基準を満たしたものに限られます。長期で積み立てながら分散投資をする前提で設計された枠と言えます。

成長投資枠は、旧一般NISAに近い枠で、上場株式や幅広い投資信託を対象に、積立でもスポット購入でも利用できます。つみたて投資枠より対象商品の選択肢が広い一方、対象商品の基準はつみたて投資枠ほど絞られていません。

売却した場合、その分の非課税枠は翌年以降に復活し、再び使えるようになります。ただし年間投資枠(つみたて120万円・成長240万円)の上限自体は毎年リセットされるものであり、当年中に売却してもその年の残り枠が増えるわけではない点は注意が必要です。

注意点・元本割れリスク

NISA口座で買う投資信託や株式は、値動きのある商品です。購入時より基準価額や株価が下がれば、投資した金額を下回る(元本割れする)可能性があります。NISAは運用益が非課税になる制度であって、値下がりのリスクそのものをなくす制度ではありません。

また、NISA口座内の損失は他の口座の利益と損益通算できません。課税口座(特定口座・一般口座)であれば、ある商品の損失と別の商品の利益を相殺できる場合がありますが、NISA口座ではこの仕組みが使えない点もデメリットとして押さえておく必要があります。

成長投資枠は対象商品の幅が広いぶん、個別株式など値動きの大きい商品を選ぶことも可能です。値動きの大きさは期待できるリターンだけでなく、下落したときの振れ幅にも直結する点を理解した上で選ぶことが大切です。

向いている人・向いていない人

つみたて投資枠が向いている人

成長投資枠が向いている人

  • 特定の企業の株式を持ちたい、まとまった資金を一括で投資したい人
  • つみたて投資枠の対象外の投資信託や上場株式にも投資したい人

どちらも慎重に検討したほうがよい人

  • 生活防衛資金(当面の生活費)を確保できていない人
  • 元本割れの可能性を許容できない、短期間で使う予定のあるお金を投資に回そうとしている人

始め方の手順

  1. NISA口座を開設する証券会社を決める(1人1口座まで)
  2. 証券会社の口座開設ページから、総合口座とNISA口座をあわせて申し込む
  3. 本人確認書類・マイナンバー確認書類を提出する
  4. 税務署の審査を経て口座開設が完了する
  5. つみたて投資枠・成長投資枠それぞれで、購入する商品と金額を設定する

証券会社によって取扱商品や積立設定の柔軟さが異なるため、口座を開く前に公式サイトで取扱商品や最新情報を確認することをおすすめします。長期で積み立てる場合の複利の考え方については、複利とは?NISAで活かす仕組みをFPが解説【2026年8月】もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. つみたて投資枠だけを使うこともできますか?
A. できます。成長投資枠を使わず、つみたて投資枠の年間120万円の範囲だけで積立をすることも可能です。

Q. 2つの枠を同じ証券会社で使う必要がありますか?
A. NISA口座は1人1口座のみで、つみたて投資枠と成長投資枠は同じ金融機関内の口座で管理されます。

Q. 成長投資枠で買った商品を、つみたて投資枠に移すことはできますか?
A. できません。それぞれの枠で購入した商品は、購入した枠のまま管理されます。

Q. 年間投資枠を使い切れなかった場合、翌年に繰り越せますか?
A. 繰り越しはできません。その年に使わなかった年間投資枠は、翌年に持ち越されず消滅します。

Q. 非課税保有限度額の1,800万円を超えて投資したい場合は?
A. 1,800万円を超える部分は、NISA口座ではなく課税口座(特定口座・一般口座)での投資になります。

ミナト先生のまとめ

つみたて投資枠と成長投資枠は、年間に投資できる金額と対象商品の範囲が異なる2つの枠です。長期でコツコツ積み立てたい方はつみたて投資枠、まとまった資金や個別株式も検討したい方は成長投資枠、というのが基本的な使い分けの考え方になります。どちらも非課税の恩恵がある一方、値動きのある商品を扱う以上、元本割れの可能性がある点は変わりません。ご自身の家計の状況や、投資に回せる金額を確認したうえで、無理のない範囲から始めることをおすすめします。

制度は改正される場合があります。最新の内容は金融庁・国税庁などの公式情報でご確認ください。

この記事を書いた人:ミナト先生/FP2級・元携帯キャリア営業(約1万契約)。通信費と家計の"損しない"見直しを発信しています。

投資判断はご自身の責任で行ってください。個別の状況に応じたご相談は、必要に応じて専門家にご確認ください。

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