待機電力の節約方法とは?【2026年8月】

[PR]を含みます

この記事でわかること

  • 待機電力が家庭の電気使用量に占める割合の目安
  • 待機電力が大きい家電製品のランキング
  • 今日から実践できる、待機電力の見直し手順
  • コンセントを抜かない方がよい家電と注意点

「使っていない家電のコンセントを抜くと節約になる」とはよく聞くものの、実際どのくらいの効果があるのか、どの家電から手をつければよいのか、はっきりしないまま何となく続けている方も多いのではないでしょうか。この記事では、待機電力の仕組みと、無理なく続けられる見直し手順をFPの視点から整理します。

結論から言うと、待機電力は家庭の電気使用量の一部を占めており、使い方を見直すことで抑えられる部分があります。ただし、待機電力を減らすだけで電気代が劇的に安くなるわけではなく、あくまで日々の積み重ねで少しずつ差が出てくる性質のものです。過度な期待はせず、無理のない範囲で取り入れることが向いています。

まず電気料金の内訳をおさらい

待機電力の話に入る前に、電気料金がどう決まっているかを押さえておきましょう。電気料金は、大きく分けて次の4つの要素で構成されています。

  • 基本料金(またはアンペア料金):契約容量に応じて毎月固定でかかる部分
  • 従量料金:使った電力量(kWh)に応じてかかる部分。待機電力もここに含まれます
  • 燃料費調整額:火力発電の燃料価格の変動を毎月の料金に反映する部分
  • 再エネ賦課金:再生可能エネルギーの買い取り費用を電気利用者全体で負担する部分。経済産業省が2026年3月19日に公表した2026年度単価は4.18円/kWhで、2026年5月検針分から2027年4月検針分に適用されます(2025年度は3.98円/kWh、2024年度は3.49円/kWhで、年々上昇する傾向にあります)

待機電力は、このうち「従量料金」に積み重なっていく部分にあたります。使用量そのものを減らせるかどうかがポイントになります。

待機電力とは?家庭の電気使用量に占める割合

待機電力とは、家電製品の主電源を切っていても、コンセントにつながっている限り消費され続けている電力のことです。リモコン受信やタイマー機能、時計表示、メモリの保持などのために、待機中も微量の電気が使われています。

資源エネルギー庁の「平成24年度待機時消費電力調査」によると、1世帯あたりの年間消費電力量は約4,432kWhで、そのうち待機電力は約228kWh、割合にして約5.1%を占めると推計されています。これを電気代に換算すると、年間でおよそ6,156円相当という試算になっています(調査時点の単価に基づく試算のため、現在の電気料金水準では金額が変わる可能性があります。目安としてご覧ください)。

一つひとつの家電の待機電力はごくわずかでも、家中の家電を合計すると無視できない量になる、というのがポイントです。

待機電力が大きい家電製品

同じ資源エネルギー庁の調査では、待機電力全体に占める割合が大きい家電製品として、次のような結果が示されています。

順位 家電製品 待機電力全体に占める割合
1位 ガス温水器 約19%
2位 テレビ 約10%
3位 冷暖房兼用エアコン 約8%
3位 電話機(コードレス電話・FAXなど) 約8%
5位 BD・HDD・DVDレコーダー 約6%

(出典:資源エネルギー庁「平成24年度待機時消費電力調査」)

テレビやレコーダー、エアコンのリモコンなど、電源を切ってもコンセントは挿しっぱなしという家電が上位に並んでいます。見直しの優先順位をつける際の参考にしてください。

具体的な見直し手順

待機電力の見直しは、次のような順番で取り組むと無理なく続けられます。

  1. 家の中の家電を棚卸しする:どの部屋にどんな家電があり、普段どのくらいの頻度で使っているかを書き出します。
  2. 長時間使わない家電から着手する:来客用のテレビ、季節家電(扇風機・こたつなど)、使用頻度の低いオーディオ機器などは、使わない期間はコンセントを抜いても実害が少ないものが多いです。
  3. スイッチ付き電源タップを活用する:毎回コンセントを抜き差しするのが手間な場所は、スイッチ付きの電源タップにまとめておくと、スイッチひとつでオン・オフを切り替えられます。
  4. 家電本体の主電源スイッチをオフにする:コンセントを抜かなくても、本体の主電源スイッチをオフにするだけで、待機時消費電力量を約19%削減できるという調査結果もあります。
  5. エアコンのリモコンでオフにするだけでなく、時々は主電源も見直す:エアコンは待機電力が大きい家電の一つです。長期間使わない季節は、本体のスイッチや電源プラグの扱いも確認しておくとよいでしょう。

一度にすべてを実行しようとすると続きにくいため、まずは1〜2品目から始めて、生活に支障が出ないか確認しながら広げていくのがおすすめです。

注意点・向いていない人

待機電力の見直しには、次のような注意点があります。

  • コンセントを抜いてはいけない家電がある:冷蔵庫・冷凍庫は電源を切ると庫内の温度が保てず、食品が傷む原因になります。Wi-Fiルーターやモデムも、通信が必要なタイミングで使えなくなるため、基本的には抜かない方がよい家電です。
  • 時計・録画予約などの設定がリセットされる家電がある:電子レンジやレコーダーなど、時刻設定や録画予約が入っている家電は、コンセントを抜くと再設定の手間が発生する場合があります。
  • 電源タップの劣化に注意する:スイッチ付き電源タップは、長期間使い続けるとスイッチ部分や配線が劣化し、まれに漏電や発熱の原因になることがあります。定期的に状態を確認し、古くなったものは早めに買い替えることをおすすめします。
  • 削減効果は限定的:待機電力の見直しは、電気代全体からすると小さな積み重ねです。「これだけで電気代が大幅に下がる」と考えるより、エアコンの使い方の見直しや契約アンペアの見直しなど、他の対策と合わせて取り組む方が向いています。

こまめな管理が苦にならない方には向いていますが、「一つひとつ確認するのが面倒」という方は、スイッチ付き電源タップの導入など、手間の少ない方法から取り入れるとよいでしょう。

よくある質問

Q. 待機電力をゼロにすれば電気代はどのくらい安くなりますか?
A. 資源エネルギー庁の調査(平成24年度)では、待機電力は家庭の年間消費電力量の約5.1%、金額にして年間6,156円相当と試算されています。ただし、これはすべての待機電力を完全にゼロにできた場合の目安であり、実際にはコンセントを抜けない家電もあるため、期待しすぎない方がよいでしょう。

Q. スマートフォンの充電器はコンセントに挿しっぱなしでもよいですか?
A. 現在の充電器の多くは、充電が完了すると消費電力がごく小さくなる設計になっています。ただし、使わないときは抜いておくに越したことはなく、火災予防の観点からも長期間使わない場合は抜いておくことをおすすめします。

Q. スイッチ付き電源タップはどこにでも使えますか?
A. テレビやレコーダー、オーディオ機器など、突然電源が切れても支障が少ない家電向きです。冷蔵庫やWi-Fiルーターなど、常時通電が必要な機器には使わないようにしましょう。

Q. 待機電力以外に電気代を見直す方法はありますか?
A. エアコンの使い方の見直しや、契約アンペアが実際の使用量に合っているかの確認なども、電気代全体を見直すうえで有効です。あわせて検討することをおすすめします。

ミナト先生のまとめ

家計のご相談を受けていると、「電気代を見直したい」というときに、まず新電力への切り替えや契約プランの変更から考える方が多い印象があります。もちろんそれも有効な選択肢ですが、待機電力のように、契約を変えなくても今日から始められる小さな見直しも、積み重ねれば家計の助けになります。

大がかりな見直しと、日々のちょっとした工夫、その両方を組み合わせていくことが、無理なく続けられる家計管理につながります。

なお、電気料金の単価や再エネ賦課金、燃料費調整額は時期によって変動します。本記事の金額は2026年8月時点の情報にもとづく目安です。最新の単価・支援策は各社および経済産業省の公式情報でご確認ください。

この記事を書いた人:ミナト先生/FP2級・元携帯キャリア営業(約1万契約)。通信費と家計の"損しない"見直しを発信しています。

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました