「うちの電気代は高いのか、普通なのか」。家計の見直しをするとき、最初に気になるのがこの点ではないでしょうか。この記事では、総務省の家計調査をもとに、電気代の平均の目安と、比べるときの注意点をFPのミナト先生が整理します。
結論:平均はあくまで目安。世帯人数と使い方で大きく変わります
総務省「家計調査」(2025年)によると、電気代の月平均は、総世帯で10,962円、4人世帯で13,928円です(2026年10月時点で確認できる公表値)。ご自宅の請求額がこれより高くても低くても、すぐに「問題がある」と判断するものではありません。世帯人数、住んでいる地域、季節、オール電化かどうかで金額は変わるためです。
家計調査にみる電気代の平均
| 区分 | 電気代の月平均 | 出典 |
|---|---|---|
| 総世帯 | 10,962円 | 総務省「家計調査」2025年 |
| 4人世帯 | 13,928円 | 総務省「家計調査」2025年 |
総世帯と4人世帯では、月に3,000円ほどの差があります。人数が増えると、エアコン・照明・調理・洗濯などの使用量が増えるためと考えられます。1人暮らし、2人暮らしなど、その他の世帯人数の平均については、この記事では扱いません。必要な方は、総務省統計局の家計調査の該当年次をご確認ください。
平均と比べる前に知っておきたい、電気料金の内訳
電気料金は、次の4つの合計で決まります。
- 基本料金(またはアンペア料金):契約内容に応じて、使用量に関係なくかかる固定の部分です。
- 従量料金:使った電気の量(kWh)に応じてかかる部分です。
- 燃料費調整額:発電に使う燃料の価格の変動を、毎月の料金に反映する調整分です。プラスにもマイナスにもなります。
- 再エネ賦課金:再生可能エネルギーの普及のために、使用量に応じて全員が負担する費用です。
このうち再エネ賦課金の単価は、経済産業省が毎年度公表しています。2026年度は1kWhあたり4.18円で、2026年5月検針分から2027年4月検針分に適用されます(2025年度は3.98円、2024年度は3.49円)。使用量が月300kWhの場合、4.18円×300kWhで月1,254円の負担になる計算です。使用量が違えば金額も変わります。
平均と請求額に差があるとき、「どの項目が違うのか」を見ると原因が整理しやすくなります。詳しくは、次の記事も参考にしてください。
自宅の電気代を平均と比べる手順
- 直近12か月の請求額を並べる。1か月だけでなく、冬と夏を含めて確認します。電気代は季節で上下するためです。
- 年間の月平均を出す。12か月分の合計を12で割り、上の表の数字と並べてみます。
- 使用量(kWh)を確認する。金額が高い理由が「使用量」なのか「単価・調整額」なのかを切り分けます。
- 世帯の条件をそろえる。在宅勤務の有無、オール電化、電気温水器、乾燥機の使用など、平均に含まれない事情がないか確認します。
家計相談の場でも、「平均より高いから不安」というご相談は少なくありません。ただ、お話を伺うと、在宅時間が長い、オール電化で給湯も電気、といった事情で自然に高くなっている例もあります。まず内訳と使い方を確認してから、見直しの優先順位を決めるのがおすすめです。
注意点:平均より安い・高いだけで判断しない
- 平均は全国の世帯をまとめた数字です。地域や契約アンペア、プランによって電気の単価は異なるため、全国一律の金額として当てはめることはできません。
- 電気料金は燃料費調整額や市場価格、政府の支援策などで変動します。政府の電気・ガス料金支援は、実施される時期があります。最新の実施状況は資源エネルギー庁でご確認ください。
- 電力会社を切り替えれば必ず安くなるわけではありません。市場連動型プランでは、市場価格が高い時期に請求が大きくなるリスクがあります。解約金の有無や、セット割の適用条件も事前に確認が必要です。切り替えのデメリットは電気の乗り換えのデメリットと注意点で整理しています。
平均より高いと感じる方に向いている見直しの順番
平均より高いと感じる方は、まず料金プランの乗り換えより、使い方と契約内容の確認から始める方が、リスクが少ない傾向があります。
- 契約アンペアが、実際の使い方に対して大きすぎないか確認する
- エアコンや冷蔵庫など、消費電力の大きい家電の使い方を見直す
- それでも差が大きい場合に、プラン変更や会社の切り替えを検討する
具体的な進め方は電気代の節約方法とは?基本と注意点にまとめています。
よくある質問
Q. 平均より高いと、契約が間違っているのでしょうか?
必ずしもそうとは限りません。世帯人数、在宅時間、地域、オール電化かどうかなどで金額は変わります。まずは使用量(kWh)と内訳を確認しましょう。
Q. 平均の数字は毎年同じですか?
毎年変わります。燃料費調整額や再エネ賦課金、物価、政府の支援策の有無などが影響するためです。比べるときは、出典の年次を確認してください。
Q. 1人暮らしや2人暮らしの平均はいくらですか?
この記事では、総世帯と4人世帯の数字のみ掲載しています。他の世帯人数の平均は、総務省統計局の家計調査で該当年次をご確認ください。
Q. 夏と冬で電気代が違うのは普通ですか?
冷暖房の使用が増える季節は、使用量が増える傾向があります。年間を通じた月平均で比べると、判断しやすくなります。
ミナト先生のまとめ
電気代の月平均は、総務省「家計調査」(2025年)で総世帯10,962円、4人世帯13,928円でした。ただし、平均は「自分の家の立ち位置を知る目安」であり、高い・低いだけで良し悪しは決まりません。まずは12か月分の請求額と使用量を確認し、内訳を見て、無理のない順番で見直してみてください。
電気・ガス料金は、燃料費調整額・市場価格・政府支援で変動します。最新の単価・支援策は各社および経済産業省の公式情報でご確認ください。個別の状況によるため、必要に応じて専門家にご相談ください。
この記事を書いた人:ミナト先生/FP2級・元携帯キャリア営業(約1万契約)。通信費と家計の”損しない”見直しを発信しています。


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