NISAのデメリットをFPが解説【2026年7月】

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「NISAを始めようと思ったけれど、デメリットも知っておきたい」という方に向けて、この記事ではミナト先生が新NISAの注意点を整理してお伝えします。良い面だけでなく、始める前に押さえておきたいポイントを一緒に確認していきましょう。

NISAのデメリットは、結論として5つ

まず結論からお伝えすると、新NISAには主に次の5つのデメリット(注意点)があります。

  1. 値動きのある商品を扱うため、元本割れの可能性がある
  2. 損益通算・繰越控除ができない
  3. 売却した枠が使えるようになるのは翌年以降
  4. 年間の投資枠に上限がある
  5. 元本保証型の商品は対象にならない

それぞれの内容を、このあと順番に見ていきます。なお、つみたて投資枠と成長投資枠の違いについては、別記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

まずはNISAの基本をおさらい

項目 内容
つみたて投資枠 年間120万円まで
成長投資枠 年間240万円まで
年間投資枠の合計 360万円まで
非課税保有限度額(生涯) 1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
非課税保有期間 無期限
口座開設期間 恒久化
売却枠の再利用 売却した分の枠は翌年以降に再利用できる
対象年齢 18歳以上

出典:金融庁「NISA特設ウェブサイト」(2026年7月時点)

デメリット1:元本割れの可能性がある

NISAは、投資信託や上場株式などの値動きのある商品を扱う制度です。運用益が非課税になる一方で、購入時よりも基準価額が下がり、投資した金額を下回る「元本割れ」が起こる可能性があります。銀行預金のように元本が保証されているわけではない、という点は最初に押さえておく必要があります。

デメリット2:損益通算・繰越控除ができない

課税口座(特定口座・一般口座)であれば、ある商品で出た損失を、別の商品の利益と相殺する「損益通算」や、相殺しきれなかった損失を翌年以降に繰り越す「繰越控除」という仕組みが使えます。

しかしNISA口座は非課税口座のため、この損益通算・繰越控除の対象になりません。非課税口座で生じた譲渡損失は「なかったもの」とみなされ、特定口座・一般口座の利益と相殺することはできないとされています(出典:国税庁)。

つまり、NISA口座で損失が出た場合、税金の面での救済措置はない、ということです。

デメリット3:売却した枠が使えるのは翌年以降

新NISAは「売却すれば枠が復活する」と紹介されることが多く、これは事実です(出典:金融庁)。ただし、復活するのは売却した「翌年」からで、同じ年のうちに再利用することはできません。

急な出費でNISA口座内の商品を売却し、その空いた枠にすぐ買い直したいと考えても、その年のうちは枠が戻らない点には注意が必要です。

デメリット4:年間の投資枠に上限がある

新NISAの年間投資枠は、つみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円の合計360万円までです(出典:金融庁)。まとまった資金があっても、1年ですべてを非課税枠に入れることはできません。

生涯の非課税保有限度額は1,800万円ですが、これも年間360万円ずつ積み上げていく形になるため、非課税枠をすべて使い切るまでには複数年かかります。

デメリット5:元本保証型の商品は対象にならない

NISAで購入できるのは、投資信託や上場株式など、値動きのある商品です。定期預金のような元本保証型の商品は対象になりません。「元本を減らしたくない」という資金は、NISAではなく預貯金など別の置き場所で管理するのが基本的な考え方になります。

NISAが向いている人・向いていない人

向いている人

  • 長期的な視点で、値動きのある商品と付き合っていける人
  • 毎月の収支に無理のない金額から、コツコツ積み立てたい人
  • すでに生活防衛資金(生活費の3〜6か月分程度)を確保できている人

向いていない人(に近い状態の人)

  • 数か月〜1年以内に必ず使う予定のあるお金を運用に回そうとしている人
  • 元本割れの可能性を受け入れられない人
  • 「短期間で大きく増やしたい」という目的で始めようとしている人

上記に近い資金は、無理に運用に回さず、預貯金などで確保しておくことをおすすめします。

よくある質問

Q1. NISAでは必ず損をしますか?
A. 必ず損をするわけではありませんが、値動きのある商品を扱う以上、元本割れの可能性はゼロではありません。

Q2. 損失が出たら、確定申告で何か対策はできますか?
A. NISA口座内の損失は、他の課税口座の利益との損益通算や繰越控除の対象にはなりません(出典:国税庁)。この点は、始める前に理解しておくことが大切です。

Q3. デメリットが多いなら、NISAはやめたほうがいいですか?
A. デメリットの内容によって判断は変わります。長期的に値動きと付き合える資金であれば、非課税というメリットを活かせる場合もあります。ご自身の資金の性格に合わせて検討することが大切です。

Q4. iDeCoと比べて、どちらのデメリットが大きいですか?
A. iDeCoは原則60歳まで引き出せない点が大きな制約になります。NISAはいつでも引き出せる分、資金の流動性という面ではiDeCoより制約が少なくなっています。iDeCoの仕組みは別記事で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

ミナト先生のまとめ

NISAは運用益が非課税になる、家計にとってうれしい制度です。ただし、元本割れの可能性や、損益通算・繰越控除ができない点、年間投資枠の上限など、始める前に知っておきたい注意点もあります。

家計相談の中でも、「メリットの説明だけを聞いて始めてしまい、値動きに驚いてしまった」というお話をうかがうことがあります。メリットとデメリットの両方を理解したうえで、無理のない金額から検討していただければと思います。NISAの始め方についても別記事で整理していますので、あわせてご覧ください。

制度は改正される場合があります。最新の内容は金融庁・国税庁などの公式情報でご確認ください。


この記事を書いた人:ミナト先生/FP2級・元携帯キャリア営業(約1万契約)。通信費と家計の"損しない"見直しを発信しています。

投資判断はご自身の責任で行ってください。個別の状況に応じたご相談は、必要に応じて専門家にご確認ください。

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