電気代が高い原因と見直し方【2026年7月】

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電気代が高いと感じたら、まず内訳を確認しましょう

「前より使っていないのに、電気代の請求額が上がっている」——2026年に入ってから、こう感じている方は少なくありません。結論からお伝えすると、電気代が高くなっている主な原因は、①燃料費調整額の変動、②再エネ賦課金(さいえねふかきん)の引き上げ、③使用量そのものの増加、という3つが重なっているためです。このうち①と②は各家庭の努力だけでは変えられませんが、契約内容と使い方を見直すことで、負担を抑えられる部分もあります。この記事では、電気料金の内訳を整理したうえで、家庭でできる見直し手順と注意点を、FPの立場から解説します。

電気料金の内訳を知っておく

電気料金は、大きく分けて次の4つの要素で構成されています。

項目 内容 特徴
基本料金(アンペア料金) 契約アンペア数に応じて毎月固定でかかる料金 使用量に関係なく発生。契約アンペアを下げると引き下げられる場合がある
従量料金(電力量料金) 使った電力量(kWh)に応じてかかる料金 使用量が多いほど高くなる。使用量帯が上がるほど単価も上がる料金体系が一般的
燃料費調整額 原油・LNG・石炭など燃料の輸入価格の変動を反映する費用 燃料価格の上下に応じてプラスにもマイナスにもなる。数か月前の燃料価格が反映される仕組み
再エネ賦課金 再生可能エネルギーの買い取り費用を、電気を使うすべての人が負担する費用 経済産業省が年度ごとに単価を見直す。全国一律の単価

このうち「燃料費調整額」と「再エネ賦課金」は、家庭の使い方とは関係なく、社会全体の事情で変動する部分です。ここが上がっているときは、使用量を減らしても請求額の上昇を完全には打ち消せないことがあります。

再エネ賦課金は年々どう変わっているか

再エネ賦課金の単価は、経済産業省が毎年公表しています。2026年3月19日の公表によると、2026年度(2026年5月検針分〜2027年4月検針分に適用)の単価は4.18円/kWhです。

年度 単価(経済産業省公表)
2024年度 3.49円/kWh
2025年度 3.98円/kWh
2026年度 4.18円/kWh

月300kWhを使用している家庭の場合、再エネ賦課金だけで「4.18円×300kWh=1,254円」(使用量300kWhの場合の目安)が電気料金に上乗せされる計算になります。使用量が多い世帯ほど負担額も大きくなる点は押さえておきたいところです。

参考までに、総務省「家計調査」(2025年)によると、1か月あたりの電気代の平均は総世帯で10,962円、4人世帯で13,928円となっています。ご自身の請求額と比べて、大きく上回っている場合は見直しの余地があるかもしれません。

2026年の電気・ガス料金支援について

経済産業省は、2026年7月・8月・9月使用分について、電気・都市ガス料金の値引きを行う特例認可・承認を行っています(2026年6月公表)。一般家庭で月260kWhの電気を使用した場合、2026年7月・9月分は月910円程度、8月分は月1,170円程度の値引きが見込まれる内容です。都市ガスについても、月30㎥使用の場合で7月・9月分420円程度、8月分540円程度の値引きが見込まれています。

こうした支援は期間や内容が定められた時限的なものであり、常に実施されているわけではありません。「現在も実施中」と思い込まず、最新の実施状況は資源エネルギー庁や経済産業省の公式情報でご確認ください。

家庭でできる見直し手順

  1. 契約アンペアを見直す:基本料金は契約アンペア数に応じて決まります。同時に使う家電の量に対して契約アンペアが大きすぎる場合、下げることで基本料金を抑えられることがあります。ただし、下げすぎるとブレーカーが落ちやすくなるため、家庭内の家電の使用状況を踏まえて検討してください。
  2. エアコンの使い方を見直す:設定温度を1℃緩めるだけでも消費電力を抑えられる傾向があります。フィルターの定期清掃や、サーキュレーターの併用も効果的とされています。
  3. 待機電力を減らす:使っていない家電のプラグを抜く、スイッチ付きの電源タップを使うといった工夫も、積み重ねると効果があります。
  4. 照明をLEDに切り替える:白熱電球や旧型の蛍光灯を使っている場合、LEDへの切り替えで消費電力を抑えられる余地があります。
  5. 電力会社の料金プランを比較検討する:電力自由化以降、契約中の電力会社以外にも選択肢があります。比較サービスを使って、現在の使用量に近い条件でシミュレーションしてみるのも一つの方法です。

家計のご相談を受けていると、契約アンペアが実際の使用状況より大きいままになっているケースや、契約時のセット割の条件を忘れてしまっているケースを目にすることがあります。まずは検針票や契約内容を確認するところから始めるとよいでしょう。

電力会社を切り替える場合の注意点

電力会社の切り替えを検討する場合は、次の点を必ず確認してください。

  • 市場連動型プランのリスク:市場価格に連動して単価が変わるプランは、電力需給がひっ迫した際に想定以上の請求額になることがあります。
  • 解約金の有無:現在契約中のプランに解約金が設定されている場合、切り替えによる節約額が解約金で相殺されることがあります。
  • セット割の条件:ガスや通信とのセット割は、それぞれの契約継続やオプション加入が条件になっていることが多く、条件を満たさないと割引が適用されません。
  • 新電力の事業撤退リスク:2021年以降、新電力会社の撤退や料金改定が実際に起きています。万一の撤退時には、最終保障供給などのセーフティネットにより電気の供給自体が止まることはありませんが、切り替え先を再度検討する手間は発生します。

「乗り換えれば必ず安くなる」とは限らないため、現在の契約内容と比較したうえで判断することをおすすめします。比較サービスを使う場合は、エネチェンジのような一括比較サービスで、複数のプランを横並びで確認してから検討する方法もあります。

こんな場合は見直しを急がなくてもよいかもしれません

  • 賃貸物件で電力会社があらかじめ指定されている、または一括受電契約になっている場合(個人での切り替えができないことがあります)
  • 直近で契約や乗り換えをしたばかりで、解約金が発生する期間中の場合
  • オール電化住宅で、深夜時間帯の使用が多い場合(プランによって有利不利が変わるため、個別の使用状況での比較が必要です)

よくある質問

Q. 電気代はいつ頃から高くなっていますか?
燃料価格や再エネ賦課金の単価は年度ごとに見直されるため、上がる年もあれば落ち着く年もあります。特定の月だけを見て判断せず、年単位の推移で確認することをおすすめします。

Q. 再エネ賦課金はなぜ毎年変わるのですか?
再生可能エネルギーの買い取りにかかる費用の見込みをもとに、経済産業省が年度ごとに単価を見直しているためです。

Q. 電力会社を変えれば必ず安くなりますか?
契約内容や使用量によって結果は異なります。市場連動型プランのリスクや解約金の有無を確認したうえで、シミュレーションして判断することをおすすめします。

Q. 政府の電気・ガス料金支援はいつまで続きますか?
支援の実施期間は時期によって決まっており、常に実施されているものではありません。最新の実施状況は資源エネルギー庁の公式情報でご確認ください。

家計全体の見直しという意味では、サブスクリプションの見直し携帯料金プランの基礎知識もあわせてご覧いただくと、固定費全体を把握しやすくなります。

この記事を書いた人:ミナト先生/FP2級・元携帯キャリア営業(約1万契約)。通信費と家計の"損しない"見直しを発信しています。

ミナト先生のまとめ

電気代が高くなる背景には、燃料費調整額や再エネ賦課金といった、家庭の努力だけでは変えられない要因があります。だからこそ、契約アンペアの見直しや使い方の工夫など、自分でコントロールできる部分から着実に対策していくことが大切です。電力会社の切り替えを検討する際は、メリットだけでなくリスクも確認したうえで、ご自身の使用状況に合わせて判断してください。個別の状況によって最適な選択は異なりますので、迷う場合は各社の窓口や専門家に相談することも検討してみてください。なお、本記事の金額は2026年7月時点の情報です。最新の単価・支援策は各社および経済産業省の公式情報でご確認ください。

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