NISAの始め方は、大きく分けて3つのステップです
「NISAを始めたいけれど、何から手をつければいいのか分からない」という方は多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると、NISAを始める流れは①金融機関を選ぶ→②口座開設の手続きをする→③積立や購入の設定をする、という3ステップです。難しい専門知識がなくても、順番に進めれば手続き自体はそれほど複雑ではありません。
この記事では、金融庁が公表している制度の枠組みをもとに、NISAの仕組みと始め方を、FP2級を持つミナト先生が解説します。あわせて、投資にはつきものの「元本割れ」のリスクや、始める前に確認しておきたい注意点もまとめました。
NISA制度の要点(2026年7月時点・出典:金融庁)
まず、NISAの基本的な数字を表にまとめます。以下の数値はすべて金融庁の公表情報にもとづきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| つみたて投資枠 | 年間120万円まで |
| 成長投資枠 | 年間240万円まで |
| 年間投資枠の合計 | 360万円まで |
| 非課税保有限度額(生涯) | 1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで) |
| 非課税保有期間 | 無期限 |
| 口座開設期間 | 恒久化 |
| 売却枠の再利用 | 売却した分の枠は、翌年以降に再利用できる |
| 対象年齢 | 18歳以上 |
出典:金融庁「NISA特設ウェブサイト」
つみたて投資枠と成長投資枠は何が違うのか
NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの枠があり、どちらも同じ口座の中で併用できます。
- つみたて投資枠:年間120万円まで。長期・積立・分散投資に適していると金融庁が定めた基準を満たす投資信託が対象です。コツコツ積み立てていく使い方に向いています。
- 成長投資枠:年間240万円まで。つみたて投資枠の対象商品に加えて、上場株式や投資信託など、より幅広い商品を選べます。
2つの枠を合わせると、年間で最大360万円まで非課税で投資できる計算になります。また、生涯にわたって非課税で保有できる上限額(非課税保有限度額)は1,800万円と定められており、そのうち成長投資枠で使えるのは1,200万円までです。
一度使った非課税枠でも、保有している商品を売却すれば、その分の枠は翌年以降に復活し、再利用できます。ただし、同じ年のうちに売っても、その年の枠がすぐに復活するわけではない点には注意が必要です。
投資信託は元本割れの可能性がある商品です
NISAは「税金の制度」であって、「儲かる制度」ではありません。この点は始める前に必ず理解しておく必要があります。
NISAの対象となる投資信託や株式は、日々値動きのある商品です。景気の動向や市場の状況によっては、購入した時点の価格より値下がりし、投資した金額を下回る「元本割れ」が起こる可能性があります。NISA制度そのものに、元本を保証する仕組みはありません。
また、投資信託を保有している間は「信託報酬」と呼ばれる運用管理コストがかかります。信託報酬は商品によって差があるため、購入前に目論見書などで確認しておくことをおすすめします。
証券会社によって取扱商品や手数料体系が異なりますが、具体的な手数料やキャンペーン内容は変更されることがあるため、この記事では詳しい数字には触れません。最新の情報は、各証券会社の公式サイトでご確認ください。
NISAが向いている人・向いていない人
向いている人の例
- 毎月の家計に余裕があり、当面使う予定のないお金を長期で運用したい方
- 値動きがあっても慌てず、長い目で資産形成を考えられる方
- 少額(月々数千円程度)からコツコツ積み立ててみたい方
向いていない人・慎重に検討したい人の例
- 近い将来(数年以内)に使う予定が決まっているお金しかない方
- 元本割れの可能性を受け入れられない方
- 生活防衛資金(急な出費に備える貯金)がまだ十分でない方
先に生活防衛資金を確保したうえで、余裕資金の範囲で検討することをおすすめします。
NISAの始め方(手順)
- 金融機関を選ぶ:NISA口座は1人1金融機関でしか開設できません。取扱商品数や積立の設定のしやすさなどを比較して選びます。
- 口座開設を申し込む:本人確認書類とマイナンバー確認書類を用意し、オンラインまたは郵送で申し込みます。
- 税務署の審査を待つ:同じ人が複数の金融機関でNISA口座を重複して開設していないか、税務署の審査があります。申し込みから口座開設の完了まで、金融機関によって数日〜3週間程度かかることがあります。
- 入金・積立の設定をする:口座開設が完了したら、購入する商品と金額(積立の場合は毎月の金額)を設定します。
- 定期的に見直す:一度設定したら終わりではなく、家計の状況やライフイベントに応じて積立額を見直すとよいでしょう。
証券会社の口座開設サービスとして、ネット証券大手の楽天証券・SBI証券・マネックス証券などがNISA口座の取扱いをしています。
▶ 楽天証券の公式サイトで詳細を確認する(https://www.rakuten-sec.co.jp/)
▶ SBI証券の公式サイトで詳細を確認する(https://www.sbisec.co.jp/)
▶ マネックス証券の公式サイトで詳細を確認する(https://www.monex.co.jp/)
※取扱商品や手数料、キャンペーン内容は変更される場合があります。最新情報は各社の公式サイトでご確認ください。
よくある質問
Q1. NISAはいくらから始められますか?
A. 金融機関によっては、月々100円や1,000円といった少額から積立を始められます。最低金額は金融機関ごとに異なるため、公式サイトでご確認ください。
Q2. NISAとiDeCoはどちらを優先すべきですか?
A. NISAはいつでも引き出せるのに対し、iDeCoは原則60歳まで引き出せない代わりに掛金が所得控除の対象になるという違いがあります。目的(教育資金・老後資金など)によって向き不向きが変わるため、一概にどちらが良いとは言えません。
Q3. NISA口座で損失が出た場合、税金の優遇はありますか?
A. NISA口座内の利益は非課税になりますが、逆に損失が出た場合に、他の課税口座の利益と損益通算したり、損失を繰り越したりすることはできません。この点は課税口座(特定口座・一般口座)との大きな違いです。
Q4. 制度は今後変わりますか?
A. NISAは恒久的な制度として設計されていますが、税制は改正される可能性があります。最新の内容は金融庁の公式情報でご確認ください。
ミナト先生のまとめ
家計の相談を受けていると、「NISA、始めたほうがいいんですよね?」と聞かれることがよくあります。そのときにお伝えしているのは、「始めたほうがいいかどうかは、まず生活防衛資金があるかどうかで決まります」ということです。
NISAは、運用益が非課税になるという点で税制上のメリットがある制度ですが、投資である以上、値下がりする可能性からは逃れられません。仕組みを理解したうえで、余裕資金の範囲で、ご自身のペースで検討していただければと思います。
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投資判断はご自身の責任で行ってください。個別の状況に応じたご相談は、必要に応じて専門家にご確認ください。
制度は改正される場合があります。最新の内容は金融庁・国税庁などの公式情報でご確認ください。
この記事を書いた人:ミナト先生/FP2級・元携帯キャリア営業(約1万契約)。通信費と家計の"損しない"見直しを発信しています。


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