「基本3,278円でデータ無制限」という強烈なコピーで存在感を放つ楽天モバイルのRakuten最強プラン。
他方、ドコモ・au・ソフトバンクも“無制限”を掲げる主力プランを展開しています。結局どれがいちばんおトク?
——結論から言うと、電波(エリア/品質)さえ問題なければ、楽天モバイルの“無制限×段階制”はコスパ最強です。本記事では、その理由を数字と条件で冷静に比較・解説します。
参考:各社公式ページの最新情報(2025年9月14日時点)
まずは楽天「最強プラン」の素性を整理
- 料金は段階制:0–3GB 1,078円/3–20GB 2,178円/20GB超~無制限 3,278円。使わない月は自動で安く、使う月は上限3,278円で打ち止め、という“いいとこ取り”。混雑時などの公平性確保で速度制御の可能性あり。
- 国内通話:Rakuten Linkアプリ経由なら国内宛て通話は無料(対象外番号あり)。OS標準電話は22円/30秒。
- 主な割引/還元:
- 最強家族プログラム=1回線あたり毎月110円引き(親族/同性パートナー等も可、最大20回線まで)
- 年齢プログラム=12歳以下110~440円引き/13–22歳110円引き/65歳以上は毎月110ポイント還元
- 最強おうちプログラム=楽天ひかりまたはRakuten Turboの新規契約とセットで毎月1,000ポイント(期間限定P)を“永年”還元(実質値引き扱い)。
- 海外データ:毎月2GBまで無料ローミング(超過は1GBあたり500円)。
つまり、家族割だけでも無制限時は3,278→3,168円。さらに「おうちプログラム」の1,000Pを充当すれば実質2,168円相当まで落ちる計算(※ポイントは“実際の請求額の値引き”ではありません)。
ドコモ/au/ソフトバンクの“無制限”はいくらまで下がる?
ドコモ:新プラン「ドコモ MAX」
- 定価:8,448円/月。家族(3回線以上)▲1,210円、光/ホーム5G▲1,210円、dカード支払▲220~550円、でんきセット割▲110円などの“フル積み”で5,148円まで下がるモデルケースを公式が提示。海外ローミングは月30GBまで基本料内。
au:「使い放題MAX+ 5G/4G」と新「auバリューリンクプラン」
- 使い放題MAX+:各種割引適用時の目安5,258円。大量通信時は200GB/月超で最大5Mbpsへ制御、テザリング等は合計60GBまで。
- auバリューリンクプラン:定価8,008円→「家族割プラス」「auスマートバリュー」「au PAYカードお支払い割」のフル適用で5,478円。1GB以下の月は自動で▲1,650円(=3,828円)。
ソフトバンク:「ペイトク無制限」
- 定価:9,625円/月。家族3回線以上▲1,210円、光/Air▲1,100円、PayPayカード割▲187円で7,425円の例示。さらにPayPayポイント(最大+5%常時/初回3カ月+10%)を“実質充当”すれば体感負担はさらに軽くなる設計。大量通信はテザリング等との合計が200GB超で最大4.5Mbpsに制御、データシェアは50GBまで。
一目でわかる:無制限ゾーンの“到達価格”比較(個人想定)
会社 | プラン(主) | 無制限ゾーンの定価 | よくある割引フル適用時の目安* |
楽天 | Rakuten最強プラン | 3,278円 | 3,168円(家族割)/実質2,168円(家族割+おうちP1,000) |
ドコモ | ドコモ MAX | 8,448円 | 5,148円 |
au | 使い放題MAX+ | 7,788円→8,118円相当の改定を経て | 5,258円 |
au | バリューリンク | 8,008円 | 5,478円(1GB以下は3,828円) |
ソフトバンク | ペイトク無制限 | 9,625円 | 7,425円(ポイント還元で実質さらに軽減) |
*「家族割」「光/ホームインターネット割」「カード/支払割」など各社が示すモデルケース。楽天の“実質”はポイント充当ベース。出典:楽天最強プラン詳細/最強おうちプログラム、ドコモMAX料金・割引、au料金ページ/ニュースリリース、ソフトバンク ペイトク無制限。
「最強」評価のポイント——楽天が抜けている3つの理由
- 上限3,278円の“段階制×無制限”
データを使わない月は1,078円、使う月は3,278円で止まる——単身でも家族でも価格のブレが小さいのが強み。大手3社は“常時無制限”設計ゆえ、割引をフル積みしないと6千~9千円台になりがち。 - “通話代0円”を作れる
Rakuten Link経由で国内通話が無料。音声通話の多い人は合計コストのインパクトが大きい。 - 割引の“入りやすさ”と“実質の強さ”
家族110円引きは対象が広く、おうちプログラムの月1,000ポイントは“永年”で積み上がるのが魅力(ポイント扱いである点は要理解)。
注意点:ただし「電波」がカギ(ここが唯一の弱点)
- 楽天は**700MHz帯(プラチナバンド)**を2024年6月27日に商用開始。以後、基地局拡張を継続中。ただし“全国津々浦々で劇的に改善済み”という段階ではなく、地域差は残る。自宅・職場・通学/通勤動線での実使用可否が最重要です。
- 公式も“混雑時など公平のため速度制御あり”と明記。これは大手3社も同様で、au/ソフトバンクは“200GB超で速度制御”など具体閾値を示す記述がある一方、ドコモは“大量通信時に制御の場合あり”の案内に留まります。
実戦アドバイス:楽天のエリアページで最新の設置状況を確認しつつ(特に屋内/地下の弱点が解消しているか)、最初の1~2カ月はサブ回線(eSIM)併用で不測時のバックアップを確保——このステップを踏めば“電波さえ大丈夫なら最強”の判断は現実的になります。
各社割引の“クセ”も理解しておこう
- ドコモ:家族(みんなドコモ割)、光/ホーム5G、dカード支払、でんき——生活インフラの合算で大きく下がる。逆に単身・単独契約だと弱い。
- au:家族割プラス(人数連動)、光/ケーブル系のauスマートバリュー、au PAYカードお支払い割の3点セットで実効価格が決まる。1GB以下の自動割引は“ほとんど使わない月”に効く。
- ソフトバンク:家族割+光/Air+カード割の直接値引きに加え、PayPay還元で“実質負担”を軽くする二段構え。ポイントは通信料の直接割引ではない点と、200GB超の制御・データシェア50GB上限を理解しておく。
- 楽天:家族110円引きがゆるく入りやすい+おうち1,000Pが強烈。年齢プログラムの適用も広い。
まとめ:結論はシンプル
- コスト視点:割引をフル積みしても、大手3社の“無制限”は5千円台が下限(モデルケース)。一方、楽天は素の無制限で3,278円、家族割で3,168円、おうちPまで合わせれば実質2,168円相当。“同じ無制限”なら圧倒的に安い。
- 品質視点:電波が要確認。プラチナバンドは商用開始済みで拡大中だが、地域により改善度合いに差。自分の生活圏でつながるなら、楽天が“最強”という結論でOK。
参考リンク(公式)
- 楽天「Rakuten最強プラン」詳細/割引・通話・海外:
- 楽天「最強おうちプログラム」:
- ドコモ「ドコモ MAX」料金・割引:
- au 料金ページ(使い放題MAX+ほか):
- KDDIニュースリリース(auバリューリンクプラン):
- ソフトバンク「ペイトク無制限」:
- 楽天モバイル プラチナバンド商用開始プレス:
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